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小笠原 4日目
3日目なのかもしれないけれど、日付がかわっているので4日目に書きます。
同じ宿の人と一緒に、夕食後、大村海岸にアオウミガメの産卵を見に行きました。
海岸は暗くて、カメが見つかるのかいな、と思ったのですが、カメが海からあがってきているところには同じように産卵見物目当ての人が集まっていたので、大丈夫でした。
が、10時頃あがってきたカメは、卵を産まずに海に帰っていきました。地面が硬かったので、穴を掘りきれず、途中で産卵をあきらめたようです。

日付がかわるころにもう一匹上陸。カメの出産を見張っている海洋センターの人に穴を掘っている間は近寄らないように、と言われたので十数人が浜辺に寝転がって、産卵を待っていました。穴を掘っている間は神経質なので、異変を察知すると海に戻ってしまうのですが、いったん卵を産み始めたら近寄ってもOKなのだそうです。
海洋センターの人たちが見張っているのは、場合によっては卵をすぐに海洋センターに移すためだそうです。大村海岸は町の中心地に近くて明るいです。孵化したばかりのカメは明るい方向を海面と認識するので、海に行こうとして間違って町の方に迷い込んでしまう危険性があるのだとか。そういう事態が起きる前に海洋センターに移して孵化させるのだそうです。そして卵を安全に動かせるのは産卵後2時間程度なのだそうです。カメと人間の共存はなかなか難しい…

しばらく浜の奥の茂みから砂を掘る音だけが聞こえました。自分がおちつく穴、それから卵を産む穴の順で掘っているのだとか。
そして午前一時半頃、産卵開始。海洋センターの人の指示に従って、一列になって順番に産卵見物。カメの後ろの部分を懐中電灯で照らしてくれたので、よく見えました。卵を産む穴は思ったより深かったです。30センチくらいはあるのでは?これは時間がかかるわけですね。
生まれたばかりの卵を手に乗せてみたところ、どろっとした粘液につつまれて、ひんやりしていました。生温かいと思っていたので、意外でした。大きさはピンポン玉より一回り大きいくらい。ウミガメの卵は弾力があると聞いていましたが、殻は固かったです。
その間、ずっとふーふーと苦しげなカメの息が闇の中に響いていました。白い卵がぽこぽこと易々産み落とされていたように見えたのだけれど、カメにとって産卵は力のいる仕事なのでしょうね。
産卵後、カメは卵を産んだ穴を埋めて隠すため、海に帰っていくのはさらに2時間はかかるそうです。なので、海に帰っていくところまで見届けるのはあきらめて、宿に帰りました。




そして翌朝。島に丸一日いられるのはこの日が最後です。バスに乗って、あちこちのビーチを回ってみることにしました。

バス。1時間に1本程度走ってます。
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まず終点の小港海岸へ。バス停の前を八瀬川という川が流れています。小港海岸で海に注いでいます。ジャングルっぽい雰囲気。
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すぐに海岸には行かずに、山に登ってみることにしました。道は整備されていました。さすが東京都。

八瀬川に架かる橋の上は扉がついてました。ヤギの侵入を防ぐためだそうです。そういえば、最初に島に着いた日に、自転車をこいでいたらメェーメェーという鳴き声らしきものが聞こえました。島に持ち込んだヤギが野生化してしまったけれど、南島のように完全駆除にはいたっていないようです。
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で、山道を登り始めたのですが。きついです。この先をずっと行くと、ジョンビーチ・ジニービーチにつくのですが、見晴らしの良い峠まで上りきったところで断念しました。たどり着くまでには2時間かかる、夏場は水を2リットル持参する必要ありと聞いてその通りにしたものの、水2リットル抱えて、リュックサックなし(つまり手提げ)は厳しいです…。小笠原にはリュックサックが必要だと感じました。
峠からの風景。
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きちんと整備されています。
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小港海岸を見下ろす。
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小港海岸に戻って、ぼんやりしていました。この海岸は素足で大丈夫な海岸です。南島ほどではなくても、白い海岸です。人工漂流物もなくて、ついでに人も少なくて、静かで居心地のよい場所でした。
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お昼を食べるときに、買った菓子パンの賞味期限を見て、期限を過ぎていることに気が付きました。島では船で冷凍して物資を運んでくるため、過ぎていても問題ないのだそうです。(というか、賞味期限内に島に届けられないのでは)

お昼を食べた後、扇浦海岸に移動しました。生き物を色々発見。
グリーンアノールというトカゲの一種。
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カニ。あまり動かないので死んでいるのかと思ったけれど、つかんだら激しく抵抗されました。
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海は足の立つところまでしかいかなかったのですが、それでも20センチくらいはありそうな青っぽい魚がそばを泳いでいました。

海岸の端の、初日に来たときに気になっていた穴。日本軍の建築したものだと思われます。
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入るなとも書いてないので、中に入ってみました。狭くて、下は岩がごろごろしてます。おまけに暗い。フラッシュをつけたので、明るく見えますが、足元が良く見えない状態です。
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穴は短くて、海に面して終わっていました。穴の部分に火器をすえて、海に向かって攻撃したのでしょうかね。
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この後、宿に帰って、夕日がきれいなところだと聞いたので、ウエザーステーションに向かいました。
夕方の町のメインストリート。
青いのは生協。
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空港…やっぱり欲しいと思う人も多いのだろうな。
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教会。
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ウエザーステーション。座ってぼーっとしていると落ち着きます。冬の間はここからザトウクジラが見られるようです。説明の看板がありました。
坂を上り始めてから20分程度と聞いてましたが、その坂が結構きつかったです。ほとんどの人はバイクか自動車で登っていました。
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夕日。雲が出ていたのが残念。
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日が沈んだ後は、大急ぎで戻りました。ゆっくりしいたかったけれど、途中の道には照明のないところがあるので。おまけにこんなのまであるし。
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夕食には島寿司が出ました。小笠原の郷土料理だそうです。サワラをしょうゆ漬けにして、わさびの代わりにからしを使います。おいしかったです。
by alcyon_sea | 2008-08-25 23:17 | 雑文
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