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「白蛇抄」
ギャオで見てしまいました。いろいろな意味で絶句。すごい出来事が連続して起きているのに、共感も驚愕もなかったことにまず驚いた…。起きすぎて、感性が麻痺してしまっていたのかもしれないけれど。

結論からいうと、小柳ルミ子のくねる肉体が最大の見せ場かと。お湯が白い体を流れるところとか、長襦袢ごしに白い体が透けて見えたりとか、色々凝っています。それ以外はなんだかよくわかりません。ヒロインの不幸な出生や、過去話は出てくるものの、それがどう現在とつながってくるのかいまいちわかりません。女子中学生は、父親の情事を覗きながら自分の体を触ってくる男子高校生に、なぜか恋をします。全員の行動と思考が私の理解を超えていました。(正直、出てくる男3人は典型的なストーカー男とDV男なので、その手の教材に使えそうだと思った)



ヒロイン:小柳ルミ子
過去に不幸なことがあったためか、理性や知性や自主性や判断力がかなりあやしい。しかし肉欲と色気はしっかりしているので問題を引き起こし、拡大させがち。
とある村に数年前流れ着き、滝に身投げ→住職に救われる。以後住職の内縁の妻として暮らしている。

ヒロインをめぐる男3人(まともな人間は一人もいません)
住職
お寺の住職。現在は体が不自由で寝たきり生活。ヒロインの介護を受けている。お坊さんなのに色欲過剰。昼夜関係なく、ヒロインの股間に顔をうずめて怪しい動きをみせる。そのとき、ヒロインはのけぞってあえぎまくり。お寺は伝統的日本建築ゆえに、防音が薄い。同居住人はいい迷惑である。
ヒロインを息子に取られることを極度に警戒していた。でも、ある雨の日にヒロインの遠縁の娘(中学生)の股間にむしゃぶりつこうと大奮闘して、蹴り飛ばされていたので、女なら誰でもよかったのかもしれない。
最後は、息子とヒロインがお寺の本堂であんあんやっている現場を覗きながら往生した。足は動かないので、這って二人を追いかけてきた模様。執念です…。

刑事
ストーカー男とDV男の複合系。前の妻と離婚して、慰謝料を払ったら、小さな家にしか住めなくなったらしい。言動を見る限り離婚されて当然である。
ヒロインを見初め、いや目をつけたのは、滝つぼ身投げのとき。救助されたヒロインの白い肉体を見てびびっときたらしい。職権を濫用して、ヒロインの過去を調べ上げ、半ば脅す形で自宅に呼びだす。缶ビールを差し出しながら俺と一緒になってくれといきなり頼む。当たり前だが、断られると、襲い掛かりヒロインの身体をまさぐり始める。残念ながら、ヒロインに逃げられ強姦未遂。
自宅誘い込み作戦は失敗に終わったため、次はヒロインを滝つぼに呼び出す。ヒロインのディープすぎる過去をあばいて、ばれたら逮捕だな、俺の言いなりになったら黙っていてやってもよい、俺が鬼になったのはお前のせいだ等等、女性に好かれたければ絶対に言わないほうがよさそうな台詞の数々を吐き出す。吐き出した後は、お約束どおり強姦しようとするが、住職の息子が現れたため、またもや未遂に終わった。
こりずに、三度目の正直。住職の死に不審な点があるといって、ヒロインを脅かして呼び出す。(出て行くほうも出て行くほうだと思うが)このときは、ヒロインが精神的に参っていたためか「忘れさせて」、「遠いところへ連れて行って」と反応は悪くなかった。だがしかし、モーテル「パリジャンヌ」に車をつけて、喜び勇んで階段を上り始めたとき、ヒロインに逃げられた。
最後にヒロインと出会ったときは……。世の中色々上手くいかないものですね。
私にはヒロインに狂わされた不幸な男には見えませんでした。最初から頭のねじがかっとんでいたとしか。

住職の息子
高校生。得度はまだだけれど、一応お坊さんの様子。父親とは同居しているけれど仲が悪い。そして、こちらもストーカー男とDV男の複合系。バイク乗りであるため、高校生にしては機動力のあるストーカー。
父親とヒロインの情事を毎晩覗いている。覗きながら、興奮のあまりヒロインの遠縁の娘を無理やり抱きしめてキスしていたので、性犯罪者の素養があったと思われる。ヒロインの留守中には、箪笥の下着をあさり、ショーツに顔をうずめてふんふんしていた。ちなみにジーパンの股間はぐっしょり濡れて色が変わっていた。匂いを嗅ぐだけで、ねぇ……。
刑事からヒロインを救った直後、雨に降られたため、無人の小屋に飛び込む。あとはお約束の展開が。
この住職の息子の真価が発揮されたのは、情事のあとだったと思われる。こんなことをしてしまって!と後悔して泣き叫ぶヒロイン。息子になってあげるから自分を可愛がればいい、とか甘えてあげるからと主張してむしゃぶりつく。ヒロインは過去に生まれたばかりの息子を亡くして、深い傷になっていたので、それを慰めるつもりの発言だったらしい。唖然。この思考回路は理解できません。1回関係を持った後は、亭主気取りになり、父親の相手をヒロインがしていると暴れだすようになった。
父親がなくなった後は、すぐに京都の本山に修行に行く。が、ヒロインへの思いを断ち切れず、電話を掛けまくり完全にストーカーと化す。ヒロインに電話を切られても切られてもかけ続ける。さらに、夜中にお寺の障子を吼えながら、破っていました。(何で破っていたかは、放送禁止用語になりそうなので割愛)
最後は、お寺の修行を投げ出し、バイクで一路ヒロインのいるお寺へ。あの結末は……。私は涙一つ流れませんでした。それまでの住職息子の電波な言動行動の数々にぐったりして、涙腺が働かなかったのかもしれません。

番外
ヒロインの遠縁の娘
血はつながってません。母親がなくなったので、お寺に引き取られてくる。制服とレオタード姿が眩しい中学生。でも、あまり普通ではない。
住職の息子に片思いをする。修行を投げ出して、戻ってきた息子に、ヒロインへの対抗心むき出しな告白をする。相手にされていないと悟ると、いきなりスカートを脱いで床に横たわる。私の身体を好きにして!と大盤振る舞いをするも、やっぱり相手にされませんでした。白い中学生風の下着が敗因かしら…?
最後にはヒロインと住職息子の心中している本堂に火を放ち、立派な犯罪者になっていました。元からアレだったのか、お寺の環境がよくなかったのかは不明。
by alcyon_sea | 2007-05-04 23:30 | 映画・雑誌・etc.
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